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 2009.07.18 UP DATE
旭川に生まれ育った動物園を愛する男が
旭川美術館初の全館個展でもうひとつの動物園を描いている。




7.18~10.4という期間も異例なら全館を一人の作家の作品で彩るという試み
も地域に根ざした美術館ならではの独創。
旭川市立美術館で公開制作中の主役であるあべ弘士の作業風景をのぞいた。
緑が美しい庭の片隅。
美術館の建つ、ときわ公園はあべさんの幼い頃の遊び場であったとか。
次々と作品を創作を生み出す姿は、まるで、何かに突き動かされているかのようだ。
自身のデッサンを眺めながら、イメージを次々と点描する。
その後、一気に書き上げていく姿は、正に、職人の技そのもの。
表情も時に一心不乱に、時に優しく、キャンバスに魔法が生まれる。

「絵に命を与える」瞬間に立ち会っている高揚感。
絵に向かい合うちょっと怖いあべさんが近くで見ていた子供に
「ライオンさんは本当は怖くないんだよ」と語る姿は
強さと優しさを兼ね備えた旭川の燃える男の風情でした。
地域に根付いた伝統をつなげていきたいから、今回もたくさんの地元の若者達に
参加してもらうんだ、という表情にもやり続けてきた事への確信が溢れていました。

information
 2009.07.07 UP DATE
旭山動物園だけじゃない。旭川の街にも、ねぶたにも。
ほのぼのとしたあべワールドの原点は「こども冨貴堂」。
バス以外にも列車やゴミ収集車。それに街のショーウインドウにも。 動物達はごく自然に街に溶け込み、旭川に降りた人をあたたかい気分にさせてくれる。 旭山動物園まで何気ない形で夢に通じるじゅうたんが敷かれているのだ。 夢といってはいけない。動物達と必死に向き合ってきた中から生まれる, 生命力や空気感がヒトを包み込むのだろう。 「こども冨貴堂」の小さな机で絵本を広げてその世界に浸っていると、 それは旭川という土地に育った長い時間が作り上げたものだとわかる。
 
 profile
あべ弘士





'48年北海道旭川市生まれ。
'72年旭山動物園の飼育係に。
'75年旭川のタウン誌に初めて連載。
'81年処女作「旭山動物園日誌」出版
'88年こども冨貴堂を開設



あべ弘士の動物王国展
2016.5.14〜7.11
安曇野ちひろ美術館



累計300万部に迫る名作絵本
「あらしのよるに」
講談社出版文化賞絵本賞
産経児童出版文化賞
「はりねずみのプルプル」
赤い鳥さし絵賞
を始め
著作物は100冊以上。
旭山動物園退職後は
アフリカ、オーストラリア
ロシア、モンゴル等
動物達を描き続けている。



あべ弘士ARTBOX
「動物たち」
\1600(税別)/講談社
はじめての動物画全集
今回は編集部に
多大なご協力をいただきました。



あべ弘士動物交響楽
〜交差するいのちの詩〜
2009.7.18~10.4
北海道立旭川美術館



市内から動物園への送迎バス
だけでなく
JR北海道の札幌ー旭川間に特急
旭山動物園号も運行した。

旭山動物園HP



こども冨貴堂HP


T.I.S.あべ弘士サイト