report
 2009.07.25 UP DATE
網膜剥離手術のあと眼の中に浮かんだウミクラゲ。


異変の始まりは飛蚊症。それがある日、カメラのシャッターが降りるように
日々赤紫色の膜がさがってきた。眼は反射するから下に穴があいたらしい。
ちょうど「1Q84」を読んでいたら行がずれてきた。
眼科に運ばれ、診察そのまま即入院。その日の夜にはもう手術だった。
点滴、散瞳。考えるまもなくてきぱきとベッドごとオペ室へ運ばれる。
照明に眼だけさらして、バシャバシャ洗浄。注射針が眼にささる。
麻酔で痛くないが、眼をつぶれない。動かせない。
レーザーで白内障も取り除きましょう。これはあっというま。
硝子体をゼリー状に切り刻んで網膜の穴から少しずつ抜くのが本番らしい。
何が起きているかわからないが出血が眼を覆っている。
「重くなります。」レーザーがドンと鈍く響く。網膜の穴やもろくなっている
部分を次々につぶしていく。延々と数百本。工事現場で磔にあってる気分。
シャンデリアちかチャールスとか、オペ用語がとびかう。
「オイッ!それ左じゃない。」「現液じゃダメだろ!」
眼の上の会話にザワザワする。
長い長い時間のあと、網膜を360度貼付け直すそうだ。逃げようもない。
執刀医である嘉山先生の落ち着いた声だけを頼りにあきらめの境地。
突然のようにオペ室の緊張が緩んだ。手術終了。4時間を超えていた。
硝子体の部分にはガスが入って水の中から遠くを眺めているようなボンヤリした世界。
実はこのガス抜きに3週間かかったのだ。
コの字枕を抱えてひたすらうつぶせの格好でガスが網膜を押し付けるのを待つ。
アルファベット順にCDを聴き続けているうちに抜け始めたガスが眼の中に浮かぶ。
透明なムラサキ。ウミクラゲのように美しい。
でも、退院して2日目。また膜がかかって再入院した時はさすがに落ち込んだ。
 
井の頭の池と平林寺のそば。
今年のキーワードは自然とPOP。
今度はアートと鎌倉のコラボ、「鎌倉巡空」
由緒ある寺に不思議な光景が溶け込む。

懐かしい唄にのせた新しいまつりは生まれるか。
ダンスがしたいのに環境がない「ハマこいカーニバル」。
網膜剥離手術のあと眼の中に浮かんだウミクラゲ。
日比谷のジョルジュ・ベンジョールに
2000人のブラジリアンが踊り狂った日。
メコンの誘惑。泥と騒音とネオンの汗臭い世界。